今井杏奈展 『オカシナ・おかしな』 5日間だけの展示会
伊丹市立伊丹郷町館 旧岡田家住宅・酒蔵(国の重要文化財)にての展覧会

■開催時間■
2015/ 5/2(土)〜6(水/休) 10:00〜18:00(最終日17:00まで)入場料/無料
■ワークショップ■
毎日/13:00〜15:00/無料・予約不要
作家と一緒に制作しませんか! ライブペインティング『シミで遊ぼう!』〜 イキモノ登場!〜
■■ウクレレライブ■
5/3 (日)/14:00〜15:00/無料・予約不要 今井愛彦おじさんウクレレと“ユルグルー”ライブ
■■■パフォーマンス×アーティスト■
5/6  (水・休)/14:30〜/無料・予約不要 ライブペインティングありアーティストトーク
『オカシナ・おかしな』アーティスト!について現存する日本最古の酒蔵、その存在のなかで
少しばかり非日常なことから日常を見ると!今井杏奈×田中恒子(現代美術コレクター)

[後援]  公益財団法人伊丹市文化振興財団/近畿大学 文芸学部芸術学科  [協賛]伊丹郷町商業会
[企画] ドット アート コスモ 右脳の散歩道ギャラリー[問い合わせ]090-3487-2601
[交通]  ●阪急伊丹駅より徒歩約9分  ●JR伊丹駅より徒歩約6分
[所在地] 兵庫県伊丹市宮ノ前2丁目5番28号 「みやのまえ文化の郷」伊丹市立伊丹郷町館 旧岡田家住宅・酒蔵
『オカシナ・おかしな』
  集まれ変なやつら
  ぐるぐる“ユルグルー”
まわるぐるぐる
  うたう“ユルグルー”
寝そべるラララ
  おしゃれさんはしる
タテガミダンス
  青と白のものソング
満月カー  ケシカスねずみ  ドラゴン紳士
おかしなパーティはじまった!!
今井杏奈展 「おかしな・オカシナ」展について :田中恒子(大阪教育大学名誉教授)
■今井杏奈展 「おかしな・オカシナ」展について■
“ユルグルー”は、今井杏奈から滲み出す。 生命の連鎖の法則により、
  生物は何らかの分類項目に属するが、“ユルグルー”は、今のところ単独種である。
“ユルグルー”属はいと多彩で、 今井杏奈が事切れるまで、滲み出し続けて新種が発生する。
傍らで見ていると我が身を絞りあげているようだ。 でも止まることなく滲み出し続けている。
今井杏奈はとても若いけれど、 すでに、大空間をいっぱいにするほどの
“ユルグルー”属を滲み出している。“ユルグルー”の戯れる空間中に浸りに来てください。
あなたも“ユルグルー”を滲み出せるようになるかもしれません。

 田中恒子(大阪教育大学名誉教授)「美術館にアートを贈る会」副理事長
住居学の研究者、 現代美術コレクター。
コレクションは公の財産として、和歌山県立近代美術館に寄贈。
2009年に「自宅から美術館へ田中恒子コレクション展」が開催された。
酒蔵での個展に向けて
伊丹市の旧岡田家酒蔵に初めて行った時に立派な柱、大切にされて守られてきた、地面、壁、空気からヒソヒソと物語が
聞こえてきました。340年という歴史のある酒蔵ですが、歴史があるということは物語を長く長く語っているということです。
日々の生活の中での出来事をいろいろな視点から見て、おもしろ・おかしくつくったお話の主人公たち“不思議な生き物
“ユルグルー”の物語をここで語り合いたいと考えました。自然からの草木の色とエネルギーを煮込んでとりだし、絵を
描くようにシミ絵を作り、そのシミに私の日々おもしろおかしく感じたことを、作品として投影すると、おかしな話、不思議な
物語を引き連れて“ユルグルー”たちが酒蔵に現れ始めます。
“ユルグルー”の物語と酒蔵の物語が響き合あい、入り混じり、来て頂いた人々の各々の物語を引き出せたらと思います。
それは小さい頃に思っていたことでしょうか。夢でしょうか。
どこか懐かしい、おかしな・ゆかいな場面に遭遇するかもしれないです。
『オカシナ・おかしな』とは
■『オカシナ・おかしな』とは■
私が生み出す不思議な生き物“ユルグルー”とは、初めての人に出会ったり【コミュニケーション】、テレビでニュースを
 見たり【社会・情報】、突然遠くへ出かけたりする【時間・空間】、日々の生活の中での出来事をいろいろな視点から見て、
おもしろ・おかしくつくった物語の世界の主人公たちである。身近に生えている草木を煮出して、自然の色とエネルギー
をとりだし、 それが自由に動き出してできたシミ。いつか誰かが使って忘れてしまった布。
歴史やエネルギーのあるものを用いて平面や立体で“ユルグルー”を生み出す。
“ユルグルー”それぞれには、つっけんどんにマイペースな性格や、うたっておどって大笑いの物語、お腹がグゥとなりそ
うな晩餐会の物語など、少しブキミでクスッとする大冒険があるのです。
人間は1人ひとりがおかしくてステキな物語の主人公であり、 それが折り重なって現実世界ができている。
相手の物語、自分の物語をお互いによく読み合えば、理解し合い、共感し合い、愛し合い、 認め合うことができ、他人に
自分を感じることができるのではないだろうか。
それが、今の社会が見失った、人々の繋がりや、人間愛、自然愛、自己愛を 取り戻すカギと考えている。
 たくさんの絵本の中に入った様なさまざまな“ユルグルー”に、出会って、忘れていた懐かしい意外な記憶を思い出し、
“オカシナ・おかしな”ものは 何なのか誰なのか思考しながら、 おかしくてステキな自分を再発見してほしい。
今井杏奈の魅力および基本構想
今井杏奈作品世界の魅力は、何かと評価し得ることのできない世界。人間世界の大事なもの、『自由』の意味を問いかける。
脳と心で、 『確かなモノ』と 『不確かなモノ』を混じり合わせ、挑戦的に産みだす独自の表現で、
『人生を生きること』 そのものが、喜びだと感じる為のアート。 作家自身のドーパミンで人生確認の行為が、普遍的に
他に遊離し、心を柔軟に導く、スイッチになるアートである。
そのアートの声、メッセージの核となる表現は、何時も大きく捉え、撞着語法 『オクシモロン』*1)に、奥深く囁きながら、
鑑賞者がアートの前に立った時、覗き込みたくなる不思議な世界に, 人間感情を揺さぶり誘導させる。
  不確実なものに、挑戦し作家がドーパミンを出し、次々と初めての出会いを探し、答えの無い挑戦をする制作する行為であ
る。人間と自然関係から、『平面』⇒『立体』⇒インスタレーション⇒『異次元』へと転開させ、導く『“ユルグルー”』*2)
を産みだし存在させ、様々な問いかけを発信させる。

  旧岡田家住宅酒蔵での今井インスタレーションは、『”選択・解放”の哲学』があると思われる。自由獲得の選択に誰しも、
社会のなかでの自己の存在に立ち止まり格闘する。現存する日本最古の酒蔵、長い歴史を漂い束の間を生きた人々の時代を見つめた酒蔵に、今井作品の葛藤のカタチ=アートを置くことで、歴史(酒蔵)・アートの新しい開眼に立ち会う空間を提案
し、鑑賞者の心に何か訴える。東日本大震災や原発事故を経験した日本。現在、ザワザワした社会、困難を力に変える勇気
をフリーランスな思考で、自らのアート作品を提案する。それは、社会的に独立した個人の意見&思考の自由さと、
大切さが、未来への挑戦であり、未来への元気を、獲得する装置がアートだと信じさせる。
                                     
                                                               ドットアートコスモ

*1) 『“ユルグルー”』 今井杏奈作品に登場する。"不思議な生き物ユルグルー"とは、初めての人に出会ったり【コミュニケ
ーション】、 テレビでニュースを見たり【社会・情報】、突然遠くへ出かけたりする【時間・空間】、日々の生活の中での
出来事をいろいろな視点から見て、今井安奈が、おもしろ・おかしくつくった物語の世界の主人公たちである。

*2)撞着語法『オクシモロン』:意味ある矛盾する語句を並べて、言い回しに効果を与える修辞法
例)「キモ可愛い」 「賢明な愚者」 「明るい闇」 「小さな巨人」など
履歴
今井杏奈展 Anna Imai  

略歴 1991 兵庫県生まれ
  2013 大阪芸術大学芸術学部美術学科彫刻コース第2( 総合素材) 卒業
  現在 兵庫県在住

グループ展 2010 木の造形展(近畿中国森林管理局「もりのギャラリー」/大阪/2011)  
2011 農とクラフトフェア(寺内町/大阪) Artkich!!(喜志/大阪)  
    木と肌と香り展(木根館 河内長野市立林業総合センター/大阪)  
  2013 加古川アートミュージアム(加古川市役所/兵庫)  
    キテ・ミテ 中之島2013 ( 京阪電車渡辺橋駅/ 大阪)  
    施美時間(鶴林寺/兵庫)  
  2014 キテ・ミテ 中之島2014 ( 京阪電車大江橋駅/ 大阪)  
    京都野外彫刻展 紹介作家(京都府立植物園/京都)  
    秋の府庁旧本館彫刻展 (京都府庁旧本館/京都)  
    高瀬川開削400年記念  第8回 京都高瀬川彫刻展(京都高瀬川/京都)  
    白川野外美術展(京都白川/京都)  

公募展
受賞
2012 京展  館長奨励賞 受賞  
  全関西美術展  読売テレビ賞 受賞  
    県展 兵庫県 美術文化協会賞 受賞  
  2014 堺市展 堺市立文化会館ギャラリー  
    芸術新人賞 受賞  

2015. 伊丹市立伊丹郷町館 旧岡田家住宅・酒蔵          キテ・ミテ中之島2015 京阪電車(大江橋駅)