「hide and seek カクレンボ」
酒井沙織展
“ORI×Installation”
4日間だけの展示会 伊丹市立伊丹郷町館 旧岡田家住宅酒蔵(国の重要文化財)にての展覧会


■開催時間■
 2013/11/1(金)〜4(月/祝) 10:00〜18:00(最終日17:00まで)入場料/無料
■ワークショップ■
作家と一緒に制作しませんか! 無料:毎日: 13:00〜15:00
■アーティストトーク■
11/4(月/祝)14:00〜14:45
「○○と遊び!」酒井沙織×田中恒子(現代美術コレクター)
現存する日本最古の酒蔵、その存在のなかで「酒井沙織」展を開催致します。


[後援] 公益財団法人伊丹市文化振興財団/近畿大学 文芸学部 芸術学科  [協賛]伊丹郷町商業会 
[企画]ドット アート コスモ 右脳の散歩道ギャラリー
[問い合わせ]090-3487-2601
[交通] ●阪急伊丹駅より徒歩北東へ約9分  ●JR伊丹駅より徒歩北西へ約6分
[所在地]兵庫県伊丹市宮ノ前2丁目5番28号 「みやのまえ文化の郷」伊丹市立伊丹郷町館 旧岡田家住宅酒蔵
■「hide and seek カクレンボ」酒井沙織展“ORI×Installation”■
遊ぶは酒蔵
ルールは時の中
存在は人のそば

セカイに居場所はバレている
何がオニになろうとも
見つかるは各々の技量

ひとときの戯れに
見知らぬ軽さもあえての強みと
嗚呼、はしゃいでいるやつが居ル

声の届く範囲では
文明の利器にも並ばんと
指折り数えるその先に
さぁ何を探す!
「酒蔵の個展に向けて」
「かくれんぼ」「酒蔵」「織」「自然と化学の素材」これらをもちいて、つなぐのは日々の感覚です。
新しいものたちの早いスピード、これらと共に進むために体のセンサーを稼働させて、実際の感触を確かめていくことです。
その目印を“マモノ”と呼び、日々の中でつかまえて、現代の表面的で曖昧な実感の中から、人が人らしい感覚を探す。
そうなればいいと、作品空間を展開します。
「かくれんぼ」はオニが探して他が隠れる簡単な遊びですが、皆の声を聴き、気配を感じながら隠れるそういった場をつくり、この展覧会でご一緒した小さなアソビが、日々の 中で何かを見つけるきっかけとなり、豊かな毎日として育っていことを願います。
酒井沙織展むけて 田中恒子(大阪教育大学名誉教授)
■驚きのひろがり- 酒井沙織の織■
ひとの一生はよく物語に例えられます。誰でもひとつの物語を生きていると言えます。多くの場合、物語は文字で表現されます。絵巻物や絵本のように、絵で表現される場合もあります。まことに珍しいことに、ここに、織りもので自分の物語を表現している人がいます。織りの基本構造は経糸と緯糸で直角に交わっています。ところが、酒井沙織さんの織りの構造は、経糸はピンと張ってありますが、緯糸は踊るように自由に織りこまれています。こんなに軽やかに織りの世界を創り出していることに、驚きと感動を禁じえません。作品を展示する空間は、彼女の実力を示すのにぴったりの伊丹酒蔵。今回はマモノが出てくる物語性の強い大きな作品です。 観る人を驚きの世界の中 に引き込みます。
さぁ、唯一無二のひろがりに浸りましょう。

田中恒子(大阪教育大学名誉教授)
「美術館にアートを贈る会」副理事長。住居学の研究者、 現代美術コレクター。
コレクションは公の財産として、和歌山県立近代美術館に寄贈。2009年に「自宅から美術館へ田中恒子コレクション展」が開催された。
開催趣旨・行事内容
「hide and seek :カクレンボ」をテーマに、日本最古の酒蔵・国の重要文化財のなかで、 4日間だけの展示会を開催いたします。この展覧会は、酒蔵の持つ魅力はもとより、作品 の中で一緒に遊ぶように、身近に作家の作品世界に触れてもらうことを目的とし開催する 展覧会です。その貴重な空間での展覧会は、過去から今出会った現在、そしてこれからの 未来へ想いを馳せることへと繋がっていくことでしょう。手織りという手法を中心に据え、  誰がオニで、誰が隠れるのか、何が隠れているかを発見しながら、「hide and seek :カクレンボ」の世界に迷い込ませ、ときにマジメにときに愉快に作品世界を拡げます。また、作品で一緒にカクレンボをしよう!とワークショップも開催いたします。

展覧会テーマである「カクレンボ」は誰もが一度はおこなったことのあるシンプルな遊びです。 オニが探し、それ以外が隠れる。誰かの声を聞き、気配を感じながら、所在を自分で決定し ながら遊ぶ。こどもたちの基本的なアソビの一つではないでしょうか。しかし、そういった 遊びができる場所や機会は、現在度重なる天災や人災、それにまつわる問題によってたくさ ん奪われてしまいました。そしてかつてのこどもたち、我々大人も現代の暮らしの中で見え 隠れする様々な問題によって日々変わって行くルールや、たくさんの情報に、共に遊び、 何かを探し、発見するということへの興味が薄れつつあるのではないか。そういった疑問を きっかけとし、現代の表面的で、曖昧な実感の中から、人が人らしい感覚を探す。そんな人 の化身として、いろんなものに紛れてよくわからない、割り切れない存在を"マモノ"と名付け 作品に登場させ制作しています。 今回酒蔵という空間との出会いの中で長い歴史や時間、その存在のおおらさと重みに、 表面的で軽いという現代の感覚をかさねることによってよりその曖昧な実感が浮き彫りになる のではないかと考えています。曖昧さは不安かもしれない、けれど一つ一つ形にしていくこと で、かすかであってもそこに確かなものを発見することができる、そう信じています。
履歴
酒井 沙織 Sakai Saori

略歴 1982 生まれる。
2005 近畿大学文芸学部芸術学科/造形美術専攻/染織コース卒業
2007 広島市立大学院 博士前期課程 芸術学研究科 造形計画専攻 修了
現在 広島市立大学 芸術学部 デザイン工芸学科  染織造形専攻 非常勤助教

個展 2009 嗚呼、愛すべきマモノ(ドットアートコスモ/ 大阪)

グループ展 2005 近畿大学連者展 (ドットアートコスモ/ 大阪. 〜 2010)
2011 『 どっぷり船場 じっくりアート』展 (船場/ 大阪.2012)
2012 広島市立大学若手教員作品展「method」(はつかいち美術ギャラリー/ 広島)
  キテ・ミテ中之島 (京阪電車中之島駅/ 大阪)
  オリリズム U展 ( 室町アートコート/ 京都)
2013 キテ・ミテ中之島2013 (京阪電車中之島駅 なにわ橋駅/ 大阪) 

公募展 2008 ておりや創業30周年記念 公募展「織・表現としての手仕事」 入選
2009 全関西美術展 第一席 (入選2008.2010. 佳作2012)
2011 京展 館長奨励賞 (入選2008 〜 2013)
2013 全関西美術展 第一席