武田 英昭 展 『黒檀の木の中に、陰と陽の小宇宙を・・・根付』

2010/11/8(月)〜11/20(土)
日曜日休廊
平日12:00pm〜19:00pm 土曜日12:00pm〜16:30pm


白と黒
光と闇
陽と陰
この二元を超えた世界へ
連れて行って欲しい

闇が気になる人は
光の側にいるひと?
陽をあびてできた影
誰のかげ?
存在の位置をしらせてくれたら
触れるだろうか
リアルなものとして
心のサイズを超えた
夢かもしれない 小さな真実

ほら 動きだす

タイトルしての『黒檀の木の中に、陰と陽の小宇宙を・・・根付』
黒檀を彫っていくと、中にはカエル・蓮・空豆などが埋まってました。
それを一つずつ丁寧に取り出して根付の展覧会を開いてみました。
触った事の無い手触り、見た事の無い根付になったと思いませんか?

【魅惑の木肌黒檀】
黒檀は主にインドネシアから中国の一部でしか
成長しない木で、日本には江戸時代に入ってきましたが、
江戸時代は黒木と 呼ばれ、硬いため鋸や鑿も歯が立たず、
水に浮かべても沈んでしまう程重く、火に燃えにくく、
ほとんど腐らず、おまけに密輸品だった為に
高価で庶民に手の出ない木でした。
これが江戸時代から今日まで数ある根付の中で、
黒檀の根付が数少ない原因かと推測できます。
因に日本で「根付と言えば黄楊」と言うくらい黄楊の根付が
普及しているのは、黄楊は日本の木の中では上位に位置する硬さで、
粘り気があり細工しやすく、余り高価ではなかった為と思われます。
縞黒檀というとても硬く、黒っぽい中に見せる魅惑の木肌。
その素材にこだわり、根付けという黒い小宇宙にエナジーを吹きみ。
主人公の蛙と自然物のコラボレーション。
陰と陽の小宇宙をたゆとう、独特の光沢の中に・・・

【根付け】
江戸時代、印籠・矢立て・煙草入れ・袋などの「提げ物」を携帯する際、
その紛失や盗難を防ぐ必要から発明されたのが「根付」です。
提げ物を紐で帯に吊し、もう一方の先に根付を取り付けて留具としました。
履歴
武田 英昭 Hideaki Takeda  

徳島県生まれ。
大阪のデザイン専門学校卒後、 グラフィックデザイナーから テクニカルイラストレーターへ、
そして、パソコンでの特許図面の制作。 縞黒檀による根付け制作を開始。
ユーモラスな蛙と自然物との組み合わせによる根付け、 独自の表現手法で「黒い小宇宙」を表現する。
趣味は多彩でオートキャンプ・ドライブ・旅行 (温泉めぐり等)・宴会&健全な遊び全般。